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ace.×narifuri:デザインの裏側

ace.×narifuri。今回のコラボレーションのきっかけは、2人の出会いから始まりました。

そもそもコラボレーションとは、きっかけとなる 人と人 が"出会う"ことから始まるもの。初めはそんな気がなくても、まずは出会うことが始まりなのです。

特集記事「デザインの裏側」では、コラボレーションの重要人物にフォーカスし、その過程に迫ります。製品がどういう想いで作られ、その過程でどんな苦労があったのか...それらが少しでも伝われば幸いです。

 





エース株式会社 MD統括部
次長 吉原氏
 
 
narifuri ブランドマネジャー
田原氏



出会うことが
始まり

吉原)きっかけは、、共通の出版社の知り合いに、narifuri tokyoの千駄ヶ谷移転レセプションパーティーに誘われたのがきっかけですよね。気になっていましたよ、会社も近いですし、坂の上になにかお店できるなぁ~...って。で、その知り合いに「近所に面白そうなのができますけど、レセプション行きます?」って。それで田原さんを紹介してもらったんですよね。

田原)そうそう。
初見はバッグメーカーさんの雰囲気がしなくて、全然分からなかったんですよww バリッとレザーのライダースを着ていて、メディアの人かなって思ったら「カバン作っています」って言われて。最初は本当にその程度の挨拶で、なにか始まる予感なんてなかったかなぁ。その時はSNSの交換だけでしたよね。

吉原)でしたね。で、、次はたしか ... narifuri10周年パーティーをタワレコでやった時でしたね。その時はまた別の出版社の人に誘われて。

田原)そうそう!
でもそれ以降は大きなアクションは無し。その後はお互い娘が同い年なんで、SNS上でそれを確認し合うっていうような関係でしたねw ...でもある時、急に一緒に何かやりませんか?的な連絡がきましたよね。急に連絡が来て驚きましたよ~。あれって何かきっかけあったんですか?

吉原)実は僕が担当している ace.(エース)って、会社の看板を背負う重要なブランドなんですよ。カバン屋エース株式会社のメインブランドということで、歴史があって年配の方も知っている分、ちょっと固い印象もある。だから日頃から「何か面白いもの作ってやるぜ」的な感覚が強いんですよね。過去にも蜷川実花さんやSOPH.さんとやったりして。

田原)確かに、エースさんと言えば”スーツケースの老舗”とか、バッグの歴史を作ってきたっていうイメージが強い。特に今日ここ「世界のカバン博物館」に来て、色々みさせてもらったら、エースさんの歴史に深さに正直驚きましたね。

吉原)そう言ってもらえるとうれしいですね!
ここは世界5大陸、50か国以上から珍しいカバンを集めているのですが、大人になった今見ると、かなり面白いと思いますよ。懐かしいものとかもあったりしてw

田原)いやー ... 面白かったですよ。初期のナイロンバッグとかゼロハリのスーツケースとか。すみません、さっきは1人ではしゃいじゃってw

年表とかも見せてもらいましたけど、エースさんの歴史は常に新しいものへの挑戦だったんですね。それの繰り返しで今がある。そんな気がしたなー。

吉原)そうなんです。...で、最近は会社として自転車通勤を推していきたいと話しが出ていて。やるからには自分たちだけでなく、自転車を正面からやっているブランドと一緒にやるのがお客様にも分かりやすく、伝わりやすい。そうなると、もう田原さんしかいなかったんですよね。

田原)正直エースさんの社名だけ聞いて、バリバリスーツの営業マンが来たら話しだけ聞いて断ったかもしれないですけど、あの時ライダースを着ていた吉原さんだったから、なんだか面白そうな予感があった。それにSNS上で知っていたのも大きなポイントかもしれないですねぇ。



Vから
V2

田原)narifuriでは昔から通勤時の「背中蒸れるよね?」問題があって、だからバッグを背負わないタクティカルフレームボディバッグなどの策をとったんですよ。でも去年から続くコロナ禍で会社の方針でリモートワークが増えた、、そうすると会社と自宅間でPCを持ち運ぶケースも増えちゃって。

さすがにPCはどんなに小型でも、フレームバッグなどのサブバッグでは持ち運べないし。それにPCはなんだかんだ重量もあるから、背負って運ぶことが理にかなっているなぁと。...で、うちらで何かできないか?とかなり前からデザイナーと話していたんですよねぇ、、、

そんなモヤモヤがずーっとある中でエースさんのショールームに行ったら、すんごい数の色々なバッグのラインナップがあって!その時、何かモヤモヤを解決する糸口があるかもって、ワクワクしましたよ。

吉原)そこで見てもらったのが、前身となった「ラパックエア V / ブイ」(以後 V)ですよね。

田原)そうそう!これを見た時、背中蒸れないし、PCも収納できる。…で、もうこれじゃん!てなった。

ラパックエア V(現在は販売終了)
 

吉原)「 V」は背中の蒸れを軽減するためのバックパックとしてエアベンチレーション機能を搭載した1号機。今は販売終了していますが、このバッグ対する評価は高かったんです。

田原)この容量入って、背中が涼しいというのは正直驚きでしたね。

吉原)そうなんです。でも、キャリーケースのようなハニカム構造により「V2」よりも硬くて、重いという部分に改良の余地がありました。だから大岩(ace.デザイナー)に、もっとカジュアルに、もっと軽量にするためにデザインし直して欲しいと依頼したんです。

田原)で、僕は僕で「V」を借りて、テストライドしたんですよね。1ヶ月くらい借りて、片道30kmの自転車通勤中ずーっと使ってた。すると自転車目線での改善点が見えて、それを伝えに行こうとしたんだけど。。。

吉原)ちょうどそのあたりで「V2」の試作品が出来上がったんですよね。

田原)あれは驚いたなーw
しかも「V2」をテストライドで使ってみたら僕が気になっていたところ、ほとんど直っちゃってて!

吉原)なんだか、すみませんw

田原)いやいや、あれはもうさすがの一言ですよ!自分がお客だったら「V」持ってても「V2」欲しくなっちゃいますって。



試作
×
10

田原)このエアベンチレーション機能って、完成させるまですんごい苦労したんじゃないですか??

吉原)これは本体の背面にピアノ線のフレームを入れて背中にあたるメッシュとバッグの間に空間を作っていて、この空間を作るためにピアノ線の形状を決めるんですけど。

...これがとても長い道のりでしたね。ピアノ線ってとても硬いので、理想とする曲線がでなくてとにかく苦労したんです。

最初は結構アナログな曲げ方してたんですけど、最後は生産チームからもうこれを使いましょう!と言われて出てきた機械がこれなんですけど...

田原)うわっ!こいつっすか!なんすかこれ、なんか強そうっすね...w

吉原)ラスボスっぽいビジュアルっすよねw これはバネとかピアノ線を成形するのに使う"マルチフォーミングマシン"ていうやつで。こんな感じでロボットアームがウインウインして、硬いピアノ線を立体的に成形してくれるんですよ。

理想的なフレームの形って3次元なので、この機械が最後の手段でしたね。普段は1万本とか発注しないとこの機械は使えないんですけど、提携先の工場に我がまま言って使わせてもらいましたw

田原)結局これで何個作ったんですか?

吉原)これを使っては、、、最後の3回くらいですね。その前は別の機械で7回くらい試作を作っているんで合計10個は試作品を作りましたね。

田原)...もう、こういうことですよねぇ。
本当に凄いものはこういう情熱から生まれるものですよ。これは僕ら作れないわww



自転車
通勤
仕様

 

田原)で、いざ「V2」を自転車通勤仕様にするとなると、かなり大変だったんですよ。なぜなら、すでに結構完成してるから!

...でもね「V2」でテストライドしていると、やっぱり自転車乗り目線で直したかったところがでてきて、それが「肩と腰」だったんですよね。

ベンチレーション機能で背中はとても快適なんだけど、やっぱり夏に乗ると肩周りと腰には汗を大量かいちゃうことに気付いたんです。こう...汗がショルダーの形になるやつw

吉原)そうですね、その部分はどうしても面で支えることになりますから、改善が難しいところなんですよ。

田原)そう、、、だから、ここを”点”で支えることが出来れば、通気性があがって自転車通勤が快適になると思ったんですよね。

でも僕にはその解決策が想像つかないから、うちのデザイナーとエースさんの大岩さん、2人のデザイナー頼みになりましたけど。

吉原)そこで色々また試しましたよね。

田原)そう、最初はこの黄色いメッシュパーツを部分使いしてみよう、ってなってましたよね。自分で自由にメッシュパーツの位置を移動させることができるみたいな。

吉原)でも部分使いにしてしまうと、結局メッシュパーツがないところが体に当たってしまうから、ダメ。だったらいっそのこと全部メッシュにしてしまおう、ということで<3Dメッシュ案>に落ち着きましたね。

田原)このメッシュ”縦向き”にするか”横向き”で使うか、、、ここでもモミましたよね。

吉原)縦向きの方が滑り止め効果があるんだけど、通気性を考えるなら”横向き”の方が良い、ってことで横向きにしたんですよね。

田原)こういう僕のわがままをデザインに落とし込むという点ではデザインを担当したうちのデザイナーと大岩さんはめちゃめちゃ大変だったろうなぁ…

無事に解決してくれて、とっっても感謝してますよ!

 



ハテナへの
オマージュ

吉原)僕ね、もともとnarifuriのハテナリュックが好きなんですよ。あれって、すごいプロダクトですよね。

田原)うわ、知ってるんですか!?すごい、なんだか嬉しいですね。

吉原)業界にいるとそういうのに敏感で。あれは結構衝撃デザインでしたよ。だから今回もデザイン面でそういうnarifuriらしさをデザインする必要があるな、と感じていました。

田原)僕としては、もっとシックな印象にしたいなぁと思っていたんですけど、オリジナルでオールブラックあるから、どうしようかなってw

で、その時はnarifuriのコアカラーの1つでもあるBLK/REDが頭によぎって。アクセントにもなるから良さそうでしたしね。

吉原)赤色1つでも色々と悩みましたよね、色移りの問題とかもあって。あと赤色の割合も当初はもっと多かったりしましたよね。

田原)そうそう!でも他にもスプリット迷彩柄・モールシステム・コーティングファスナーとデザイン要素が多いから、ここは控えめにって落ち着いたのがあの1本の赤いファスナーでしたよね。



HOW
TO
USE?

 

田原)実際、このバッグは収納力も凄いですよね。PCはもちろん、軽いテントとかまで入っちゃいますし。

吉原)実はコロナによってリモートワークが増えたことで、ある問題が起きてるんですよ。もともと常にPC持ち運ぶ人は13.3インチが多いんですけど、そうじゃない事務職の人までPCを持ち運ぶ必要が出てきてしまった。そういう人たちは普段15.6インチを使っているから、それがしっかり収納できるというのも今回のポイントだと思いますね。

田原)実際ここまで収納できるなら、本当に一泊くらいの旅行まで行けるんじゃないかな。リアルに出張とかも。自転車通勤仕様としているけど、カジュアルなシーンでもアクティブなシーンでも使える仕様だから、あまり縛られずガンガン使って欲しいって思いますよ。

吉原)まさにツーキンツールっすね。

田原)そうそうww
だからこのバッグをきっかけに自転車通勤始めてもらえたらすごく嬉しいし、これから夏に自転車通勤しようと考えてる人には絶対に背負って欲しい。それくらいツーキンツールの名にふさわしいバッグが出来たと感じてますよ。

吉原)またこういうの作る時、テストライドお願いしますねw  だって田原さんて自転車通勤のプロじゃないっすか。
田原)うーん、確かにw
次は自転車に装着するバッグをやりたいですね!僕らは自転車に乗っている時と乗らない時の垣根を取り払いたくて、バッグをデザインしているので、ace.さんの技術と組合せたら凄いのができそう。

吉原)あ…もしかしてこの間の僕らの展示会で何か見つけました ?

田原)...まぁまぁw
この辺はまた今度話しましょうよ、まずは妄想ベースで!

吉原)ええ、ではまたSNSで連絡お待ちしていますね。

第2弾

新たにワイヤーメッシュ柄を採用したコラボレーション第2弾「ラパックエアV2 NF2」は、シンプルでモダン。自転車通勤をする人の頼もしい相棒です。

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