INTERVIEW

ブリヂストンサイクルとnarifuriによる
共同開発で誕生した
バイシクルブランド ”HELMZ”の歴史と魅力

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「HELMZ」の歴史と魅力「HELMZ」の歴史と魅力

「HELMZ」の歴史と魅力

2009年ブリヂストンサイクルとnarifuriによる共同開発で誕生した
バイシクルブランド ”HELMZ”。
「ストリート(街)から生まれた『スピードクルーザー』という新たなジャンル」を提唱し、
発売から8年が経つ現在も乗り続けられているモデルである。
今回はnarifuri ブランド創立10周年を記念した特別カラーモデルの発売に際し、
ブリヂストンサイクル マーケティング部瀬戸氏(以下:瀬戸)・charifuriマネージャー福永(以下:福永)が「HELMZ」の歴史・魅力にリフォーカスする。

PROFILE

プロフィール
福永弦生

narifuri ”charifuri” Manager

Genki Fukunaga

福永弦生

瀬戸慶太

Bridgestone Cycle マーケティング部

Keita Seto

瀬戸慶太

INTEVIEW

インタビュー

今回はご足労いただきありがとうございます。
まず改めて「HELMZ」という自転車とは一体どのような自転車なのでしょうか?

イメージ1
narifuri自転車部門 ”charifuri” の
マネージャーを務める福永弦生。
瀬戸
“ロードバイクでもなく、クロスバイクでもない”。スピードクルーザー というスタンスで展開するモデルです。街乗りに特化させることで、見た目的・機能的にもオーバースペックにならず、誰にでも乗っていただける自転車ですね。
福永
まさに乗る人を制限しないというのがポイントですね。それぞれが、ロードバイクの様にカスタムしても良いし、クロスバイクやコミューターの様にゆったりとしたカスタムをしても良い。ニッチではあるが不偏でもある。そんな自転車だと思います。

「HELMZ」はブリヂストンサイクルの中で特異なラインナップだと思うんです。
どういった経緯で開発に至ったのでしょうか?

イメージ2
ブリヂストンサイクル 瀬戸慶太。HELMZ他、電動アシスト自転車「bikke」などを手がける。
瀬戸
開発された当時は世界規模でファッション的なピストブームがあって、ある意味ブリヂストンサイクルが不得手なところで自転車シーンが盛り上がった。
福永
あの頃は競輪フレームをオークションで落として、いかにかっこ良く乗るかをみんな考えていましたよね。
瀬戸
そうそう。それで、以前から興味を持っていたnarifuriの展示会にお邪魔した時に、その場で「うちと自転車出しません?」ってお話しました。初対面でしたけど(笑)
福永
すごい話ですよね。(笑)
瀬戸
narifuri のコレクションを見て【fashion +bicycle】を掲げるブランドとの融合が、まさに求めているものでシンパシーを感じたんです。
narifuri 2009AWコレクション展示会
narifuri 2009AWコレクション展示会
瀬戸
当時narifuri team を弊社の上尾工場にお招きした時に「御社は自転車づくりのプロですが、narifuriは街乗りのプロです」と言われたことははっきり覚えています。(笑)
なので、narifuriのフレームデザイン・コンセプトを元にブリヂストンサイクル が生産するというプロセスで開発されています。
2009年発表のHELMZ H1 (初代: 9段変速/フラットバー)
2009年発表のHELMZ H1 (初代: 9段変速/フラットバー)
福永
確かに「HELMZ」は前衛的なデザインと機能性が考えられてますよね。街から生まれた「スピードクルーザー」というコンセプトがその通りで、8年経った今でも時代錯誤な感じは全くしません。

2009年のサイクルモードでのお披露目が非常に印象的だったのですが。

2009年のサイクルモードでのお披露目
瀬戸
どちらかというとファッション的なアプローチで大々的に発表しました。
福永
“ギアパンサー”というグラフィックを制作してHELMZのイメージを可視化する表現も行いましたね。パーツオブジェクトを密集させて「クロヒョウ」を象り、スピーディーな印象を持たせたりして。
瀬戸
見せ方にはだいぶ苦労しました。白壁の質感にもこだわったり。おかげであのゲイリー・フィッシャーもかなりじっくりと見てましたよ(笑)

サイクルモードでの展示も同様に、各デザインが特徴的ですよね。
そちらの意図はどのようなものなんでしょうか?

瀬戸
narifuriとミーティングを重ねる中で「強そう・悪そう・攻めてる」
というワードが出てきました。
福永
どれも当時のブリヂストンサイクルからは乖離したワードですよね。(笑)
瀬戸
HELMZは色んな意味で ”攻めて” ますからね。(笑) 実際 、TTバイクの「かっこよさ」を切り取って、街乗りに落とし込んだフレームデザインにしています。
現行モデル HELMZ H2X
現行モデル HELMZ H2X (10段変速 / ブルホーンバー/ シクロクロスホイール搭載)
福永
例えば、ダウンチューブ・シートチューブのくびれだったり、フォークの肩の部分だったり。凝ったフレーム成形はTTバイクらしさが残っていますね。
瀬戸
ちなみにHELMZは、 “SPF(Super Plastic Forming) 成形”という、特殊製法を導入していて、パイプ設計自体が独特なんです。
チューブが三角柱のような多面的になっていて、タイヤに沿ったフレームデザインもそうなんですが、こういうディテールがHELMZのイメージを演出するんです。
福永
前下がりの「逆スローピング」は今も当時も変わらないかっこよさがありますし、後に発売される上位モデルH1X (現在はアップデートされH2X)ではブルホーンバーで展開することでさらに「攻めている」印象になっています。
同色カモフラージュ柄をあしらったパーツバーテープ
瀬戸
2012年からは”HELMZ”ブランドでオリジナルアイテムを展開するようになり、narifuriの洋服でよく使われている同色カモフラージュ柄をあしらったパーツ類も単品発売をはじめましたね。
福永
サドルやバーテープは主張しすぎないデザインが人気です。自転車にもやはりコーディネートは必要だと思うので今なおオススメのラインアップですね。
瀬戸
ちなみに、2013年にはこのトータルデザインをした販売方法が「JPM クリエイティブ デザイン ショー」 経済産業大臣賞を受賞しました。2014年にはグッドデザイン賞もいただいて、こだわり尽くした甲斐がありましたよ。(笑)

様々なアップデートを繰り返してきたHELMZですが、
SSSD-ベルトドライブ-を搭載したSR1の登場がターニングポイントの様に思います。

HELMZ SR1
HELMZ SR1 (ベルトドライブ / カラーオーダーモデル)
瀬戸
もともとブリヂストンサイクルでは1980年代からチェーン式ではなく、ベルトドライブを製品化していたんです。これをカーボンベルトにアップデートすることで非常に街乗りに特化したプロダクトになった。
福永
ベルトドライブはオイルを差す必要がないので、メンテナンスが非常に楽なのに加えて、パンツを汚す心配もないんですよね。この点が非常にnarifuriとの相性が良い。洋服のことまで考えられたシステムですね。
瀬戸
この辺りのチャレンジができるのもHELMZならではですね。ロードバイクでもなく、クロスバイクでもない。しかし街乗りには求められていた機能性をもったベルトドライブ搭載モデルが必然的に生まれた。時代的にも非常にマッチしたアップデートだったと思います。

ここまで、HELMZのコンセプト・歴史をお伺いしましたが、
今回の”narifuri 10th anniversary model”はどういったモデルなのでしょうか?

ディティール1
ディティール2
ディティール3
ディティール4
福永
デザインの元になっているのは、2015年に発表した「STAR WARS HELMZ」ですね。この時に改めてブリヂストンサイクルの持つ塗装技術を目の当たりにして、それを最大限に活かしたデザインにしようと思いました。
動画サムネイル動画サムネイル
瀬戸
マスキングの技術はSTAR WARSの時に立証済みだったので、自信作です。(笑)
福永
おおよそ同じ工程を踏むので、1日一台のペースでしか生産できないのもスペシャルなフレーム。今回はnarifuriのペダルロゴをモチーフにした10thロゴが入りますし、なんと言っても艶のあるブラックと、マットブラック、ホワイトの塗り分けに注目ですね。
対話イメージ対話イメージ
瀬戸
ブラックとホワイトのシンプルな塗り分けがいいですよね。最近はカラーパーツが多い中洗練された洒落た雰囲気がフレームから漂ってきます。(笑)
福永
この10th HELMZはフレームセットの販売となるので、現在HELMZに乗られている方の載せ替えももちろん大歓迎です。

そういえば、このヘッドバッジの由来ってあるのでしょうか?

ヘッドバッジ
福永
HELMZの”H”を象ったものなのですが、“真ん中の四角の部分”はコアを表しており瀬戸さんをはじめ、HELMZ開発に加わった多くの方のハートを意味しています。
改めてこのヘッドバッジを見ると、私自身の思い入れも強いですがこの10th HELMZが集大成の様に感じられますね。
瀬戸
ここまで様々なアップデートを繰り返してきたHELMZですし、また新たなチャレンジができれば良いですね。

本日はありがとうございました。歴史が紐解けて良い機会となりました。

HELMZ 10th anniversary model

本日紹介した【HELMZ 10th anniversary model】は
narifuri 11周年を迎える2018年8月10日に、旗艦店narifuri tokyo にて発売となる。

ちなみに。
HELMZという名は、英語の”helm”=「舵を取る」「導く」が由来する。

その名の通り、これからもHELMZが私たちを様々な街へ導く相棒となることとなるだろう。

ITEM

商品情報
HELMZ 10th anniversary model

HELMZ 10th anniversary model

¥100,000 + tax

販売 : narifuri tokyo にて(フレームセットのみ)限定発売

narifuri10周年を記念したスペシャルペイントが施されたHELMZ。ブリヂストンサイクルとの共同開発で誕生し、発表以来街乗りに特化させた「スピードクルーザー」というジャンルを提示し続けてきました。今回のアニバーサリーモデルでは、マットブラック・グロスブラック・ホワイトの三色に塗り分けを行いさりげないデザイン性をもたせました。また、トップチューブにはnarifuri ペダルロゴをモチーフにした10thロゴが入りスペシャルモデルに相応しい一台に。フレーム・フォークセットのみの販売とすることで、ライフスタイルにあったカスタムが可能なことに加え、現在HELMZを所有されている方の載せ替えもオススメです。新たな門出を祝う限定アニバーサリーモデルです。

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