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rig × narifuri:デザインの裏側

※この記事は2022年6月に公開された記事です。

 

コラボレーションという化学反応の裏には、それを仕掛け、完成へと導く人物がいます。

特集記事「デザインの裏側」ではコラボレーションの重要人物にフォーカスし、その過程に迫ります。製品がどういう想いで作られ、その過程でどんな苦労があったのか…それらを伝えるデザインの裏側。

rig 代表:栗原氏
 
narifuri ブランドマネジャー:田原
 

きっかけは
営業メール

 

田原)今回のコラボレーションは、僕の突撃営業メールから始まった企画。そもそもリカバリーサンダルってランニングのイメージが強かったので、こんな脈絡もない営業メールを受けてくれるとは考えてもいませんでした。なぜオファーを受けてくれたんですか?

栗原)自分はrig/リグ以外にもサイクル製品のディストリビューター会社をやっているんです。そっちのほうはもう10年くらい経ちますね。なのでスポーツ業界、しかも輪界は長いんです。

田原)そうだったんですね!オファーした直後は断られそうってドキドキしてました。

栗原)翌日に「興味あります!」と返信したら、すぐに展示会呼ばれましたね。

田原)僕たちがリカバリーサンダルを知ったのが2年ほど前。ちょうどその頃は自転車通勤をテーマにしていました。

自分も自転車通勤をしますが、年齢のせいか疲れが溜まりやすくなってきたなぁ。と感じていて。そんな中、リカバリーサンダルというアイテムを知り、リサーチを重ねていくうちに rigさんに辿り着いたんです。そこですぐメールしました。

栗原)ありがとうございます。でも何故 rig を選んでくれたんですか?

田原)足の形って民族的に様々でしょう?それに足ってとても繊細じゃないですか。だから「日本人向け」というのにこだわりたかったんですよね。そしたらrigさん一択だった。

栗原)rig は最もそこに重点をおいているブランド。とても嬉しいですね。

rig とは?

 

田原)そもそも栗原さんは何故リカバリーサンダルを始めたんですか?

栗原)ディストリビューター(輸入代理)をしている時から、自分たちでブランドをやりたいと考えていました。何かきっかけがあれば始めてみたい、、そんな時にアメリカでリカバリーサンダルを知ったんです。それが 2012、13年くらいのことでした。

当時、日本にはリカバリーシューズの概念はなかったのでとても新しいと感じましたね。そこでサンプルをもらい、試しましたが、、クッショニングなどは良いんですが、上手く自分の足にフィットしなくて気持ち悪かったんですよね。だからこれを日本人の足にあわせて開発したら良いんじゃないか...って考えたんです。

田原)先見の明があったんですね。…あれ、でもシューズのデザインや生産ノウハウはあったんですか??

栗原)それはまったく。...ですので、全ては手探りでした。

まずは日本のサンダル工場にバンバン電話したんですがそこでは上手くいかず。次に中国の工場を10社くらい回って、そこで僕の考えた形状やEVAとかを形にしてくれる工場と契約しました。

靴作りのノウハウなんて何もないですから、海外のリカバリーサンダル買っては試して、こうしたほうが気持ちよいとか、逆にこれだと痛いとか...4年ほど試行錯誤を続けて ’19年にファーストコレクションを発表しました。

田原)すごいエネルギーですね!ところで、今はまさにリカバリーサンダルが盛り上がっているタイミング。これって何がきっかけなんでしょう?

栗原)最近ではトレイルランニングの影響が強いですね。ただ僕の肌感では日本で「リカバリー」というワードが広まったきっかけはシューズではなくリカバリーウェアだったと思います。確か '16、17年くらいですかね。

それは運動後の体の回復を早める。というコンセプトで発売され、それが目新しいということでテレビショッピングなどですごく取り上げられていました。

田原)僕、全然知らないかも、、、

栗原)それから一気にスポーツ業界に「リカバリー」というワードが浸透していったような気がしていますね。 僕ら的にもそれを見て、そろそろだろ!っていうので開発スピードを早めました。

田原)ちなみに ブランド名の由来を聞かせてもらってもいいですか。

栗原)rig /リグ は「リグ・ヴェーダ」からとりました。これはバラモン教の言葉なんですが、リグとは”賛歌”のことで褒めたたえる歌という意味。

僕は宗教家ではないのですが、”試合後のアスリートを褒めたたえる” rigの製品がご褒美のような存在でありたい。そんな意味を込めています。

moja-NF/
モージャエヌエフ

 

田原)今回コラボレーションさせてもらったのが「moja/モージャ」 これとにかくモデル名が気になりますw この名前の由来はなんですか?

栗原)スワヒリ語で「包み込む」という意味です。

田原)...スワヒリ語!? なぜスワヒリ語なんですか?

栗原)rig の代表作にmguu/ムグー というモデルがあるんですけど、このモデルの名前を付けるときにGoogle翻訳で「足」で色々な国の言葉を検索したんですよ。その中で個人的に響きが良いものを選んだらスワヒリ語でした。

...なのでスワヒリ語が喋れるわけではありませんw 

mguu / ムグー


田原)そういう経緯があったんですね。でも製品名ってインパクトとか耳に残る感覚が大事ですよね。

rig はリカバリーサンダルとして他にも数型リリースしていますがmojaはシューズタイプ。どんなコンセプトだったんでしょう? 

栗原)サンダルは数種類できたので次はシューズタイプというのは必然でした。とはいえ他にはないリカバリシューズを作りたかったんです。

そこでウォーターシューズをイメージし、「川遊び」をテーマに作ることにしました。

平日は月 - 金まで一生懸命働いて、週末は友人や子供とアクティブに遊ぶ。そんなライフスタイルの中で、遊びながら平日の仕事疲れが取れたら最高!...それが moja のコンセプトです。

田原)最高ですね!僕もサンプルテストでこれ履いて沖縄行きましたが快適でした。ちなみにこういうコンセプトのシューズってリカバリーサンダル業界では、、

栗原)まずないですねw  やっぱり他とは違うことやりたいじゃないですか。


 

 

「自転車に乗るために」

 

田原)moja を作るうえで苦労した点などありましたか?

栗原)はじめはフルメッシュで作ったんですよね。川遊びがテーマでしたし。そしたら強度の問題から形状を保てなくて。メッシュは横の動きに弱いんですよね。

そこから試行錯誤して、つま先・かかとにPUで補強を入れることにしたんですけど、結果的にはそれが功を奏しました。耐久性の確保やデザインにリズムもできましたし。

 

田原)自転車に乗る上でも、この補強はとても重要。ライド中の接触リスクの可能性を考えると、できるだけ足は守られていた方が良い。

今だから言えますけど、当初はライド後に履くサンダル。という方向でコラボを進めてましたよね。あの時、企画進行中も何かひっかかっていたんです。できればライド中も履きたい。だからmojaが登場したときはこれなら自転車に乗れる!って興奮しましたよ。

栗原)そうですよね。かかと部分をリフレクターにするアイデアなんかも自転車に乗ることを前提としたnarifuriさんらしいアイデアですよね。

 
 

「かかとを踏める靴」

 

田原)そういえばmojaはかかとを踏んでサンダルとしても使える仕様なんですけど、踏んでるときはかかとの存在感がなくて本当にサンダルのよう。でもシューズとして履くときはしっかりとホールドしてくれる。しかも何度履いてもこのかかとがヘタらないんですよね

これ一体どうなっているんですか!?

栗原)ここもmoja の特徴の1つです。

このPU素材の硬さがポイントで強度をあげることで自然にパコンと戻るようになっています。この辺りはプロダクトデザイナーからアイデアをもらい、試行錯誤しました。

とにかく「かかとを踏んで履ける仕様」にこだわったんです。

田原)この踏んでも良いって感覚が堪らない。ここまで違和感がないので自転車降りた後はずっと踏んでいてもいいんですよね。

「ソールの重要性」

 

田原)去年の秋頃なんですけど、学生の頃やっていたモーグルで膝を痛めた影響が出てきてしまって、、自転車通勤中もどうしようもないくらい痛くて。 その時、痛めた膝に対してリカバリーシューズの効果がどのくらいあるのか検証してみようと思い立って、相談させてもらったんですよね。

栗原)rig のインラインのmojaをお渡ししましたね。

田原) その日からmojaを履いて、1500kmくらい走ったんですけど、、膝の調子とても良くなりました!もうね、びっくりしましたよ!

栗原)それは嬉しい!

田原) ペダリング中、足からインソールへ力が伝わる時にインソールから足へもリカバリー機能が働く。これってライド中もリカバリー効果があるってことなんじゃないかって思うんですよね。

数値検証とかではないので難しいところかもしれないんですけど、これを履いて以来もう膝が痛くならない...それだけで十分説得力あるような気がします。

栗原)mojaは川遊びをテーマにしているので、ほかのサンダルと違いアウトソールに程よい"硬さ"と"耐久性"があるんです。それが功を奏したのかもしれませんね。

田原) そう。柔らかすぎないからペダルにしっかり力が伝わるし、さらに衝撃吸収性もある。

栗原)それとユーザーの皆さんに喜ばれるのがこのインソールのちょっとしたふくらみ部分。

このアーチがあるおかげで足が内部でずれにくく、無駄な力が入らない。これは僕のこだわりでもありますね。

田原) そうそう!ここ、履くとすごくわかる。mojaはまさに自転車用リカバリーシューズに相応しいなって全身で体感しました。

 

rig の未来

 

田原) これからのrigはどう発展していくのでしょう。

栗原)現在、 rig では様々なアスリートに使用してもらい、その声を集めています。当たり前ですがアスリートの要望って競技によって大きく違うこともある。rig としてはその様々な要望に応えるべく、ある競技のためのリカバリーサンダルというのをあらゆる競技で作っていけたらと考えています。

田原)あらゆる競技のご褒美になるってことですね?

栗原)上手いことまとめていただいてありがとうございますw

もちろんシティユーザーにも使っていただきたい思いがあります。ですから集めたアスリートの声をマスプロダクトに落とし込む。これも同時進行で進めていきたいですね。

田原)moja がまさにそうですよね。遊びをコンセプトにしていて、気楽に履くことができる。EASY RIDEを体現するnarifuri にはピッタリでした。次のプロダクトにも期待しています!

栗原)ありがとうございます。またメールお待ちしていますw

 

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